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避難はいつ・どこに?行動を決める5つのポイント

投稿日:2025/12/7

避難はいつ・どこに?行動を決める5つのポイント

避難行動のイメージ

大雨や川の増水、土砂災害のおそれがあるとき、「今、避難したほうがいいのかな?」「どこに行けば安全なんだろう?」と迷う人は多いと思います。 大切なのは、避難情報の意味と、どこに避難できるかをあらかじめ知っておき、 「どのタイミングで、どこに避難するか」を事前に決めておくことです。 この記事では、首相官邸「避難はいつ、どこに?」の内容をもとに、 避難情報の受け取り方、警戒レベル3・4のときの行動、避難先の選び方、自宅にとどまる場合の条件などを整理して解説します。

1. 避難情報はどうやって伝えられる?

避難情報の伝達イメージ

市町村が「高齢者等避難」や「避難指示」などの避難情報を出したときは、 さまざまな手段で住民に伝えられます。たとえば次のようなものです。

  • テレビ・ラジオのテロップや緊急放送
  • 防災行政無線(屋外スピーカー)や広報車
  • 自治体の防災メール・LINE・公式アプリ
  • インターネットの防災サイト・SNS など

避難情報は必ずしも段階を追って出るとは限らず、状況が急に悪化することもあります。 そのため普段から複数の情報源を用意しておくことが大切です。

2. 警戒レベル3・4が出たときの基本行動

警戒レベルの行動イメージ

避難行動の判断で特に重要なのが警戒レベル3と4です。

  • 警戒レベル3「高齢者等避難」 避難に時間がかかる人(高齢者、障がいのある人、乳幼児がいる家庭、その支援者など)は、 この段階で危険な場所から避難します。それ以外の人も荷物の最終確認や出発準備を進めます。
  • 警戒レベル4「避難指示」 対象地域にいる人は全員、速やかに危険な場所から避難します。 河川沿い、崖の下や斜面の近く、浸水しやすい低い土地などにいる場合は、ためらわずに行動します。

警戒レベル5「緊急安全確保」は、すでに災害が発生している、または差し迫った状況とされ、 安全な避難が難しい可能性があります。本来は警戒レベル3・4の段階で、 地域で声を掛け合いながら避難を終えておくことが理想です。

3. どこに避難する?4つの避難先イメージ

避難先の種類イメージ

「避難」というと、学校の体育館など大勢が集まる避難所をイメージしがちですが、 それだけが避難ではありません。災害の種類や自宅の場所によって、避難先はいくつかの選択肢があります。

  • 行政が指定した避難場所・避難所 市町村が指定している指定緊急避難場所や避難所に向かうパターンです。 洪水、土砂災害、津波など、災害の種類に応じた避難場所が決められていることもあります。
  • 親戚・知人宅など、安全な場所への避難 危険が少ない地域に住んでいる親戚や友人の家に身を寄せるのも、 立派な避難行動のひとつです。ふだんから「災害時に行ってもよいか」話し合っておきましょう。
  • 近くの高い建物などへ移動 浸水や津波のおそれがある場合、近くの丈夫で高い建物や高台に移動するケースもあります。 必ずしも遠くの避難所に行く必要はなく、「より安全な場所に移動すること」全体を避難と考えます。
  • 建物内の安全な場所へ移動 外に出るほうが危険なときは、建物内のより安全な場所へ移動して身を守ることも避難行動です。 くわしい条件は次の章で説明します。

4. 自宅にとどまる「屋内安全確保」という選択

屋内安全確保のイメージ

ハザードマップなどを確認し、自宅が安全だと判断できる場合には、 自宅にとどまる(屋内安全確保)という選択肢もあります。

目安として、次の3つを満たしているかどうかをチェックします。

  • 洪水で家が倒壊・流失するおそれがある区域(家屋倒壊等氾濫想定区域)に入っていない
  • 想定される浸水の深さより高い階に避難できる部屋がある
  • 水がひくまでの間、我慢できるだけの水・食料などの備えがある

これらを満たしていれば、あえて外に出ず、自宅の安全な部屋にとどまるほうが 危険が少ない場合もあります。ただし、状況が変わる可能性もあるので、 情報の確認は続けましょう。

5. すでに危険な状況なら「緊急安全確保」

緊急安全確保のイメージ

すでに周辺で洪水や土砂災害が起きているなど、 立ち退き避難がかえって命の危険につながる場合には、外に出ず「緊急安全確保」を行います。

  • 浸水している場合は、自宅のより上の階や高い場所へ移動する
  • 土砂災害のおそれがある場合は、がけや斜面から離れた部屋に移動する
  • 倒れやすい家具や窓ガラスから離れた場所で身を守る

この段階では、すでに安全な避難経路が確保できない可能性があります。 本来は、警戒レベル3・4の段階で、地域で声を掛け合いながら避難を終えておくことが理想です。

まとめ:事前に「いつ・どこへ」を決めておく

避難は、「避難所に行くこと」だけではありません。 指定避難所、安全な親戚・知人宅、近くの高い建物、自宅の安全な部屋など、 そのとき一番安全な場所へ移動すること全体が避難行動です。 警戒レベル3・4の意味を理解し、自宅の危険度や避難先の候補を平常時から確認しておくことで、 いざというとき「迷わず・慌てず」に行動できるようになります。

  1. 自宅が載っているハザードマップを見て、危険区域と安全な場所を確認する
  2. 「警戒レベル3・4が出たらどう動くか」を家族で話し合い、避難先候補を決めておく
  3. 自治体サイトや首相官邸の防災ページ、防災アプリなど、ふだん使う情報源をブックマークする
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